マルシェやお祭りで火を使う出店者がいる場合、主催者は開催前に消防署へ「露店等の開設届出書」を提出する必要があります。
この届出でつまずくのは、書類の書き方そのものではありません。20店舗、30店舗の出店者から、火気を使うかどうかを一件ずつ確認して集計する作業です。
この記事では、出店者への確認から提出までを、主催者の作業手順として整理します。
この記事の前提
届出の名称・様式・提出期限・提出部数は自治体ごとに異なります。必ず開催地を管轄する消防署にご確認ください。ここでは全国で共通する「主催者が行う準備作業」の流れを扱います。
なぜ主催者が取りまとめるのか
多くの自治体が、出店者が個別に提出するのではなく、主催者がまとめて提出する運用を求めています。催し全体の防火安全の責任者が主催者だからです。
つまり主催者は、次の情報を全出店者から漏れなく集める必要があります。
- 火気を使う器具を使用するかどうか
- 使用する場合、その燃料の種類(気体・液体・固体・電気)
- 準備する消火器の本数
- 会場内のどこに出店するか
一件でも確認漏れがあると、当日に無届の火気が持ち込まれることになります。
手順1:募集の時点で聞いておく
もっとも重要なのがここです。出店が決まってから聞くのでは遅いためです。
募集フォームや申込書に、次の項目をあらかじめ入れておきます。
- 火気を使用する予定があるか(はい/いいえ)
- 使用する器具名(例:カセットコンロ、たこ焼き器、発電機)
- 燃料の種類
- 消火器を持参できるか
後追いで確認すると、返信が来ない出店者が必ず出ます。申込の必須項目にしておけば、集計の手間がほぼゼロになります。
手順2:燃料の種類で分類する
届出書では燃料の種類ごとに記載を求められることが多いため、集めた回答を分類します。
- 気体燃料:カセットコンロ、ガスコンロ、ガスストーブ
- 液体燃料:発電機、石油ストーブ、業務用グリドル
- 固体燃料:七輪、炭火コンロ、火鉢
- 電気を熱源とするもの:ホットプレート、電気ストーブ
電気製品は火気に含まれないと考えられがちですが、熱源となるものは対象に含まれるのが一般的です。ホットプレートだけの出店者を除外しないよう注意してください。
手順3:消火器の本数を集計する
消火器は原則として露店ごとに準備します。ただし出店者が隣接していて協力して初期消火ができる場合、共同での準備が認められることがあります。
ここは判断が分かれるため、集計した本数を持って事前に消防署へ相談するのが確実です。主催者側で予備を用意するかも、この段階で決めておきます。
手順4:会場配置図を作る
届出書には、露店の位置と消火器の設置場所が分かる図面を添付します。手書きでも問題ありません。必要なのは次の3点です。
- 火気を使用する出店者の区画
- 消火器の設置位置
- 通路と避難経路
区画割りが確定してから作ると間に合わないことがあるため、仮の配置でも早めに作り始めるほうが安全です。
手順5:期限に間に合わせる
提出期限は自治体によって異なり、開催の3日前、5日前、14日前などの定めがあります。提出部数も1部から2部と幅があります。
注意すべきは、期限は「出店者から情報を集め終わる期限」ではない点です。図面作成と集計の時間を逆算すると、出店者への確認は開催の2週間以上前に締め切る必要があります。
よくある失敗
- 申込後に火気の使用を追加された/変更を受け付ける締切を決めておく
- 電気調理器具を火気と認識していなかった/申込フォームの選択肢に例示を入れる
- 当日に無届の出店者が火を使った/出店者向けの案内に禁止事項として明記する
- 消火器の本数が足りなかった/主催者側で予備を確保しておく
確認項目のチェックリスト
- 募集フォームに火気使用の質問を入れたか
- 燃料の種類を選択式にしたか
- 全出店者から回答を得たか(未回答者リストを作る)
- 消火器の本数を集計したか
- 管轄消防署に事前相談したか
- 配置図を作成したか
- 提出期限と部数を確認したか
この作業を仕組みにする
ここまでの手順で最も時間を取られるのは、出店者への確認と集計です。申込の時点で必要項目を必須にしておけば、この工程はほぼ消えます。
StoreGateでは、出店申込フォームで出店者情報を受け付け、一覧で管理できます。集めた情報はCSVで書き出せるため、一覧表の作成にそのまま使えます。

